『 民営化時代の「新(のぞま)しい公共」を探る
~自治体の公共サービスと民間開放~ 』
■開催趣意
これから到来する超高齢社会を見据え、目下、国においても地方自治体においても財政問題が最大の課題です。この財政問題を考えた場合、歳出の圧縮、行政のスリム化は必然の流れであり、自治体においては、近年、ニューパブリックマネジメントの一環として、施設や事業の市場化テスト、民営化、指定管理者、民間委託といった手法を導入そして推進しております。
板橋区においても平成16年1月に策定された「板橋区経営刷新計画」において、“公共サービスの民間開放”が同計画の柱と位置付けられており、平成16年度から一部施設の指定管理者への移行や業務の民間委託等が実施されております。また、本年1月に策定された第二次経営刷新計画おいて、今後も民間開放を推進することが謳われており、具体的な施設や業務についても定められております。
しかし公共サービスの民間開放は、それ自体が目的でなく、サービス向上とコストの効率化の手段です。建築審査を民間委託したことによる耐震強度偽装問題が記憶に新しいとおり、本来あるいは従来、“官”が行っていた業務を“民”が担うことには責任上あるいは安全上問題もあり、官のあり方と存在意義そのものが問われているように思われます。
そこで今回、公共サービスの民間開放について、既に民間開放を実施した施設の事例から具体的にこの成果を検証し、今後予定されている施設等の取扱いや方向性についてもあらためて協議・検討してみたいと考えます。
同時に市民の目から本来行政の果たすべき役割について積極的に提案する場として『第6回 いたばし協働・市民フォーラム』を開催いたします。
■事業概要
・日 時 平成19年12月 8日(土) 午後1時~6時
・会 場 板橋区立グリーンホール(板橋区栄町36-1)2階ホール
・プログラム
第1部 基調講演(13:10~ )
『地方分権時代の自治体経営』
講師:片山善博さん(元鳥取県知事・慶応大学教授)
第2部 シンポジウム(14:30~ )
『自治体の公共サービスと民間開放
~民営化・指定管理者制度の課題と行政のあり方~』
シンポジスト:橋本 正彦さん(板橋区政策経営部長)
尾名高 勝さん(板橋区議会議員)
伊藤 久雄さん((社)東京自治研究センター事務局長)
木下 博信さん(埼玉県草加市長)
第3部 意見交換会(16:20~ )
参加者とシンポジストとの意見交換。
・開催に関連して実施する事項
① 公共サービスの民間開放の実態調査(アンケート方式)と事例研究
② 各施設の今後の取扱いについての検討